引き続き、古いテレビの前面パネルのUVを割り当てていきます。
この部分は複数の部品で構成されています。
それぞれに対してマテリアル(マスターサーフェス)を割り当てていきます。
- 前面のパネル
- スクリーンの枠
- スクリーンのガラス部
- 左の端子の土台のパネル
- 左の端子の円状のベース部
- 左の端子の金属部
- 右のダイヤルの金属部
- 右のダイヤルのダイヤル部(黒色)
- 右上のロゴ部
また、端子やダイヤルなど小さな部品は1つのマテリアルで表現することにしました。
前面のパネル
前面のパネルは1つのマテリアルを割り当てます。
まず、5つのポリゴンメッシュにまとめました。
以下の画像ではワイヤーフレーム色を変えています。
- 下の出っ張り
- スクリーンの枠
- スピーカーの格子
- 下のパネル
- 前面パネルの土台
それぞれUV展開の方法を変えて展開します。
「下の出っ張り」は下のほうにある横長の枠の部品です。
「下の出っ張り」と「スピーカーの格子」は細長い「コ」の字型のポリゴンメッシュとしています。
1つ1つのポリゴンメッシュは3面で構成されたものです。
これはLSCM展開するのが楽ですので、UVUnwrap LSCM ( https://github.com/ft-lab/Shade3D_UVUnwrapLSCM )プラグインでUV展開しました。
この場合は切れ目のシームを入れる必要はありません、単純に開くだけです。
「下の出っ張り」(左)と「スピーカーの格子」(右)をLSCM展開しました。
「スクリーンの枠」はUVUtil ( https://shade3d.jp/store/marketplace/ft-lab/uvutil/uvutil.html )プラグインでUVを自動展開しました。
UV図面のUVメニューで「シェーディング表示」すると、中央は開いているため整理して以下のようにしました。
「下のパネル」はUVUtilで以下のようにUV展開。
「前面パネルの土台」はUVUtilで以下のようにUV展開し、整理しました。
このUV展開した5つのポリゴンメッシュを「オブジェクトの結合」で1つにまとめます。
その際に、UV図面でそれぞれの面が重ならないようにするため、いったんUVの0.0-1.0の範囲外に移動しておきます。
この後ツールボックスの「編集」-「メッシュ」-「結合/除去」-「オブジェクトの結合」を選択し、結合された形状の名前を「前面のパネル」としました。
UVは以下のように整理しました。
この「前面のパネル」のポリゴンメッシュに対して「front_panel」という名前のマスターサーフェスを与えました。
このマスターサーフェスではテクスチャとして、薄黄色と黒色の箇所をSubstance Painterで描くことになります。
スクリーン部
スクリーン部は「外側」「内側」「ガラス部」の3つに分かれています。
それぞれ自由曲面で作成しているため、これらをツールパラメータの「ポリゴンメッシュに変換」でポリゴンメッシュにします。
「外側」「内側」は「曲面の分割」を「粗い」、「ガラス部」は「普通」でポリゴンメッシュにしました。
UV展開は、標準機能の「投影UV作成」を使います。
「投影面」は「正面図」です。
また、「UV2」は不要なためUV図面のUVメニューで「UV層の削除」で削除しておきます。
「外側」「内側」をオブジェクト結合しUVを整理、「screen_frame」名のマスターサーフェスを割り当てました。
「ガラス部」は「screen_glass」名のマスターサーフェスを割り当てました。
その他の部品を1つのマテリアルにまとめる
「プラグ差込口」「ダイヤル」「右上のロゴ部」の形状は、それぞれ複数の形状に分かれています。
これらはテレビ全体の大きさからみると小さい部品となるため、1つのマテリアルで表現することにしました。
形状としては、それぞれのポリゴンメッシュはそのまま使用します(「オブジェクトの結合」でまとめません)。
プラグ差込口
プラグ差込口は、土台のパネル、円状、金属部の3つから構成されます。
また、ダイヤルの左下にも差込口があります。
「土台のパネル」「円状」はUVUtilプラグインでUV展開、「金属部」はシームを入れてからUVUnwrap LSCMプラグインでUV展開しました。
これらの形状をブラウザで複数選択したとき、UV図面上で重ならないように位置をずらしておきます。
ダイヤル
ダイヤルの左下のプラグ差込口も同じようにUV展開します。
ダイヤル部分は以下のような構成になっています。
「ベース」は金属になります。この部分は自由曲面にしていたため、ポリゴンメッシュに変換しました。
今までと同様の方法で、UV展開します。
整理して以下のようになりました。
右上のロゴ部
右上のロゴ部は2つのポリゴンメッシュで構成されています。
文字自身は別途割り当てるので、現状は土台だけです。これをUVUtilプラグインでUV展開しました。
UVをまとめる
「プラグ差込口」「ダイヤル」「右上のロゴ部」のUV展開ができたので、これらをUV図面の0.0-1.0の範囲に収まるように配置を整理します。
全部を選択すると以下のようになっています(位置移動、少しリサイズしました)。
面積として大きいもの/重要なものを大きくしておき、あまり影響がなさそうな部分は小さくして、UV図面の0.0-1.0の範囲に収めます。
これらのマスターサーフェス名を「plug_dial_logo」としました。
複数のポリゴンメッシュにこのマスターサーフェスを割り当てます。
マスターサーフェス一覧
以上でテレビのすべての形状に対してUV/マスターサーフェスを割り当てました。
マスターサーフェス名 | テクスチャの使用 | 説明 |
---|---|---|
body_wood | 〇 | 本体の木の部分 |
side_hole | 〇 | 側面の穴 |
back_board | 〇 | 背面のパネル |
back_tomegu | – | 背面の留め具 |
leg | 〇 | 足 |
front_panel | 〇 | 前面のパネル |
screen_frame | 〇 | スクリーンの枠 |
screen_glass | 〇 | スクリーンのガラス |
plug_dial_logo | 〇 | プラグ差込口、ダイヤル、ロゴ部 |
「side_hole」「leg」「screen_frame」については、1つにまとめてしまってもいいかもしれません。
今回はここまでです。
次回、このテレビをfbx形式でエクスポートし、Substance Painterでテクスチャを3Dペイントしていくことになります。