[Shade3D] 古いテレビでUVを割り当てる

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古いテレビのモデリングは完了したので、UVを割り当てていきます。
まず、作成されたポリゴンメッシュを整理し、どのようなマテリアルを割り当てるか決めていきます。

形状を整理

大きく、本体外側の木の部分、前面のパネル、スクリーン部、足、背面、に分かれています。
以下は分かりやすくなるようにワイヤーフレーム色を変えました(これ自身はマテリアルに影響しません)。


また、分かりやすくするために形状名も与えています。
「足」は4本ありますが、マテリアルは共通して使用するため1つのポリゴンメッシュに結合しました。

UVの割り当て

各マテリアルは、Substance Painter 2018で3Dペイントすることにしました。
3Dペイントを行う場合は対象の形状で重ならないようにUVを割り当てる必要があります。
Substance Painterはマテリアル(Shade3Dのマスターサーフェス)単位にテクスチャを割り当てることになります。
この部分でShade3Dの標準のUV割り当て機能を使うよりもプラグインを用いるほうが効率がいい部分もあるため、プラグイン使用でUV展開を進めていきます。

LSCM展開するプラグイン

UVUnwrap LSCM ( https://github.com/ft-lab/Shade3D_UVUnwrapLSCM )プラグインを使うことで、LCSM展開を行います。
これは、Shade3D Standard/Professionalで動作するプラグインです。
Shade3Dの標準機能でもLSCMがあるのですが、苦手とする部分を補っています。
まずは、本体外側の木の部分のUVを割り当てます。

透視図のポップアップメニューより「選択形状のみシェーディング表示」をオンにして、選択された形状のみ表示するようにします。
形状編集モード+稜線選択モードでUVとして切れ目とする稜線を選択します。

メインメニューの「ツール」-「プラグイン」-「選択エッジをシームとして追加」を選択します。
これで「UVUnwrap LSCM」プラグインのためのUVの切れ目(シーム)を追加できます。
「LSCM」は、ポリゴンメッシュに対して面のつながりを保ったまま切れ目に沿ってUV展開します。
UV図面を表示し、UVメニューで「UV展開 (LSCM)」を選択します。
「UVのLSCM展開」ダイアログボックスで「UV」1、「すべての面」チェックボックスがオンになっているのを確認して、OKボタンを押します。

以下のように展開されました。

UV図面にて、少し斜めを向いている部分を頂点移動で整えます。
この本体外側の木の部分は1つのマテリアルのみ使用するため、この展開されたUV面をUV図面の前面に拡大して以下のようにしました。

この形状のマスターサーフェス名を「body_wood」としました。
仮の茶色を与えています。

このマスターサーフェス名がSubstance Painterに渡されます。念のため半角の英字にしています。

側面の穴も「UVUnwrap LSCM」を使ってUV展開します。
片側を3つのUVのつながりで分解していくようにしました(合計6つのつながり)。
穴部分で以下のように稜線をシームとして追加しました(赤い部分)。

外側は以下のように稜線をシームとして追加しました。

もう片方も同様にシームを追加します。
UV図面を表示し、UVメニューで「UV展開 (LSCM)」を選択して実行すると以下のようになりました。

それぞれの面を選択、移動/回転させて整理します。

この形状のマスターサーフェス名を「side_hole」としました。

背面ボードのUV展開

背面は、留め具と背面ボードの2つのマテリアルを割り当てます。
それぞれ、留め具は「back_tomegu」、背面ボードは「back_board」のマスターサーフェスを与えました。
それぞれ表面材質の色だけを指定しています。

留め具はテクスチャを使用しない金属のマテリアルを与えるため、UVは不要です。
背面ボードのポリゴンメッシュでUVを割り当てます。
UV展開は UVUtil ( https://shade3d.jp/store/marketplace/ft-lab/uvutil/uvutil.html )を使いました。

UV図面を表示し、UVメニューより「UV自動展開」を選択します。
これで、できるだけUV面が重ならないように機械的にUV展開されます。
「UV自動展開」ダイアログボックスで「UV」を1、「すべての面」チェックボックスをオンにしてOKボタンを押します。

これで、背面ボードで重要な穴の開いた前後の面と、小さな側面部のUVが展開されました。

足のUV展開

前面のパネルとスクリーン部はいろいろ形状があるため後回しにし、簡単な足をUV展開します。
4本の足のポリゴンメッシュを1つにまとめ、形状名を「足」としています。
このマスターサーフェス名を「leg」としました。

足先は色を変えることになります。これはSubstance Painter側で行います。

次にUV展開は「UVUnwrap LSCM」を使います。
真上から見て、面取りした面も含めてぐるっと一周をシームとして追加。
真下から見て、同様にぐるっと一周をシームとして追加します。

足の下の段差がある部分のぐるっと一周をシームとして追加します。

縦の切れ目をシームとして追加します。

これを残り3本の足でもシームを追加していきます。
この操作は透視図で何回もカメラを回転しての操作となるため、ViewControl ( https://github.com/ft-lab/Shade3D_plugin_ViewControl )プラグインを使わないと手間がかかるかもしれません。
以下のようにシームを追加しました。

UV図面で「UV展開 (LSCM)」を選択してすべての面をUV展開すると以下のようになりました。

整理して以下のようにしました。
右下の赤い矩形内が足の先端になります。ここのマテリアルはSubstance Painter側で変えます。

前面のパネルのUV展開については次回説明していきます。
今回は、2つのプラグインを使ったUV展開でした。